女将のオフ会後記

光陰矢のごとし。あっという間にあのオフ会から3ヶ月が経ってしまった。

「オフ会ねぇ・・・、CD出たらやりましょう。」
そんな気のない返事をしたのは夏の初めの頃だっただろうか。
なんとなく年に一度の秋のオフ会が恒例のようになっていた。でも、惰性でやるのはいやだった。
いつだったか番頭さんがこう言った。「みんなから声があがればやる。こっちから『やります』とは言わない」
この言葉を聞いた時、私の心は決まった。「やるならCD発売記念オフ!それ以外はやらない!」
別に人前に出るのが嫌いなわけでも、オフ会をやりたくなかったわけでもない。ただ、元来、ものぐさな性格ゆえ
やらなくて済むことはやらずに済ませたいと思っていた(^_^;)

そう、あの時は「101のCDが出るかもしれない・・・・」そんな話があるといった程度だった。
ある日、とあるレコード会社で101のCDを出す企画が持ち上がっているという話が耳に入ってきた。
しかし、疑り深い私は、その話をまるで信じていなかった。いったいピコのアルバムがCD化されるという噂も
何度聞いたことだろう。浮かんでは消える噂に、もう私は何も信じていなかった。

「abc/ピコ・ファースト」のCD化が本当に決まった時、いち早く、その情報を掲示板に書き込んでくれた人がいる。
タワー・レコードの"店員"さんである。しかし、その時も私は、ハナから疑ってかかっていた。
タワー・レコードの"店員"を名乗る以上、その発言の影響力は大である。もし、ガセだったら許さんでー!
今だから話せるが、その時、私はタワー・レコードに確認のメールを入れたのだった(^_^;)
すぐにナントカ事業部の偉い人から返事がきた。
「さっそく全員に確認したところ、確かにそれを書いたのはうちの店員です。CDは間違いなく出ます」
!!!!なんか、悪いことをしてしまった・・・店員さん、あの時は疑ってごめんなさい!!!(平謝)

とまあ、こんなことがあったもので、101のCD化の話も半信半疑で聞いていた。
ひょんなことから私もCD化のお手伝いをすることになったのだが、実際、本格的な作業が始まったのは
そろそろ夏も終わろうかという頃であった。

作業をしながらも、私は本当にCDをこの目で見るまでは信じられないと思っていた。
復刻CDを出すには、著作権とか、著作隣接権とか、ド素人の私たちにはよくわからない難しい問題を
クリアしないといけない。もし、途中で中止なんてことになったら、どれだけみんなががっかりするだろう。
正式に発売が決まるまでは、誰にも言うまい。私は心に誓った。
しかし、ファンの情報網とはたいしたもんである。
私が正式な発売日を知る前に、誰かがいち早く掲示板に書き込んでいた(爆沈)。

次々と書き込まれる喜びとお祝いのメッセージ、そして掲示板はすっかりオフ会モードになっていた。
しかし、そんなみんなの気持ちとは裏腹に、私は、ますます鬱になっていったのだった。
土壇場で発売中止になった話、発売当日に回収された話、レコード会社の人から聞いたそんな話が
頭の中をグルグルと駆け巡っていた。

「本当にオフ会をやれる日が来たんだ」私がそう思えたのは、それから1ヶ月近くも経ったCD発売日の前日
10月12日のことだった。
1日早くCDを手にしたK氏の書き込みを読み、私ははじめてCDが出たことを信じることが出来た。

こうして11月23日、北は北海道、南は九州まで総勢28名の101ファンが結集し、晴れて史上最大の
「CD発売記念オフ」は銀座で実現した。

FOOL'S PARADISE=架空の楽園(コンサイス英和辞典より)
決してかなうことのない夢をせめてこの場だけは見続けていたい。
そんな思いで命名したこのサイトも、今年で4年目を迎える。
サイトをオープンしたばかりの時、ここに集まるのはわずか数人であった。
こんなマイナー・サイトを4年も続けてこれたのは、彼等の協力あってこそである。
続けてこれたから、こんなにたくさんの人と出会うことが出来た。私はそう思ってる。

オノ・ヨーコは言った。
「ひとりで見れば夢。だけど、みんなが同じ夢を見れば、それは夢ではなくなるのです」と。
101の音楽をもう一度聴きたい。同じ夢を見た私たちは、今、CDという宝物を手に入れた。
でも、私たちの夢は終わってはいない。そう、今も私たちは同じ夢を見つづけているのだ。
いつの日かあの映像を観るという同じ夢を!
彼等の歌を生で聞くという夢を!

「ステージ101」は終わったとは思っていません。

終わっていないどころかまだ始まっていないのでは・・・・

ヤング101がとてもヤング101とは呼べない頃まで歌いつづけて

広く人の心を動かすようになったとき

「ステージ101」は本番なのかもしれないと思います。


これは番組終了に寄せた初代チーフ・ディレクター 末盛憲彦氏の言葉である。

今、私は天国の末盛さんに伝えたい。
「ステージ101は今、本番を迎えましたよ」と。

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